月曜日, 12月 7th, 2009
おおらかに南イタリアの都市を語る本「南イタリアへ!」
上の写真は、南イタリアのアマルフィ海岸に位置する小さな街、Vietri sul Mare
(ヴィエトリ・スル・マーレ)の路地裏で撮影したもの。一口に南イタリアといっても
いろんな街があるとは思うが、こんな感じの光景ってよく見かけるのではないかな。
(ちなみに今回の写真は4点ともVietri sul Mareで撮ったもの)
標題の本「南イタリアへ!」は、南イタリアの数々の街について「建築家によるフィールド
ワーク」による視点で考察した内容。考察といっても、もともと雑誌に寄稿した記事を
まとめた内容なので、「軽め」なタッチ。加えて、いい感じに「おおらか」だ。
まさに地中海的。
ちなみに建築研究家である著者の陣内秀信氏は、イタリアでもとりわけ南イタリア、
それとアラブの都市が得意分野のよう。
取り上げられている街は、ナポリ、レッチェ、チステルニーノ、アルベルベッロ、マテーラ、
アマルフィ、シチリアのノート…など、有名・無名とりまぜていろいろ。
実はこの本読むのは2回目。最初に読んだときは、著者の南イタリア賛歌的なスタンス
がやたらと目についてしまい、個人的には賛同しかねる部分もあったりしたのが。。
読書って映画や旅行と一緒で超個人的な体験なので、やはり同じ本でも読むタイミング
によって印象がガラリと変わるもの。2回目は結構発見があった。
例えば、戸外の方が快適なので軒先に出した椅子に座って屋内のテレビを見る住人の
話なんか、読んでてつい笑ってしまった(目に浮かぶようだ)。
それと、家の敷地内に国が所有する古代遺跡があるけれど、国は放ったらかしなので
自分で勝手に看板を建てて観光客を誘致する住人の話にも、思わず笑みが。
いろんな意味で、イタリアを象徴するような話だと思うな。。
他にもナポリでは意外に広場文化が育たなかった(その代わりに路地文化が発達した)、
なんてのも興味深いし。
ちょっぴり煤けた白い壁、洗濯物、路地、日陰の湿ったにおい、坂道、小さな外階段…
個人的には若干複雑な思いを抱いている「南イタリア」ではあるのだが、この本の喜びに
あふれたのびやかな描写を読んでいると、余計な心の曇りが取り払われ、素直に「行って
みたいかも…」と思ったりする。
南イタリアへ!- 地中海都市と文化の旅
陣内秀信著
2006年 講談社現代新書※新書だがカラー写真も何点か挿入されていて、イメージがつかみやすい。
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