土曜日, 9月 4th, 2010
イタリアサッカーとカンパニリズモの意外な側面
イタリアサッカーとカンパニリズモ(強烈な地元愛)は切っても切れない関係とつい
断定しがちだが、意外とそうでもない場合があるようだ。
ローマで親子3代でRomaを熱烈に応援する家族、等と聞くといかにもイタリアらしい
とも思うが、必ずしもそんなケースだけとは限らず、それぞれバラバラに贔屓チームが
存在する家族もあるらしい。
そして、地元のチームだけを熱烈に応援するティフォージはもちろん多く存在するとしても、
地元の弱小チームと大都市のビッグクラブの両方を応援したり、地元のチームには関心
がなく、ビッグクラブを応援するケースもあるということだ。
これにはイタリア固有の社会的状況も関っている。例えば高度成長期に、南部から職を
求めて多くの労働者がミラノ、トリノ、ジェノバ等北部の大都市に移り住んだ。
そこで、南部から移動してトリノのフィアットで働く労働者がユベントスに愛着を
抱くようになる・・・、といった事象が生まれる。
参考:「サッカーとイタリア人」小川光生著
実際、昔イタリア語のレッスンを受けていた時のある講師は、サルデーニャ島出身だったが、
インテルの熱烈なティフォージであった。
彼の兄が職を求めてミラノに移り住み、インテルのティフォージとなった。その兄から、
インテルがどれだけ素晴らしいかということを常に聞かされて来た弟もインテルファン
となったわけだ。
自分は当初、サルデーニャ出身=Cagliari(カリアリ)のティフォージ?と単純に考えて
しまっていたが、”Tu non sei tifoso di Caliari?”(カリアリのファンじゃないの?)と
聞いたところ、きっぱりと”No!”と言われてしまった。
職探しの話に戻ると、その講師もやはり、ミラノに住んでいた時があったという。
地元サルデーニャの田舎では、やはり仕事があまりないのだろう。
現在でも、南部や地方に職がないため都会に移り住まなくてはならない事情は変わらないようだ。
サッカーネタからでもちょっと視点を変えると、イタリア社会の様々なことが浮き彫り
になるものだ。イタリアサッカーは国内の政治や経済、果ては宗教とも深い結びつきがある。
この辺を追求すると、正直、イタリアサッカーの試合を見るより面白いです。
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